なみある?塩田気象予報士の波や天気のお話。【この夏の波の傾向】
今週はオホーツク海高気圧が吹き出す冷たい北東風に梅雨前線はグーンと押されて南の海上へ南下。
太平洋側の東北や関東では気温が低く、東向きのポイントは波はあるもののコンディションはイマイチ。南向きの湘南は乏しめな週明け。
今日はほんの一瞬だけお日様が顔を出したものの、ほぼ一日曇天のまま。
テレビやラジオからは「梅雨寒」なんていう言葉を多く耳にします。

けれども、日本海側ではフェーン現象もあり東北や北陸は気温も高く良いお天気だったようですね。

(これは5月の新潟トリップの時。きっと今日もこんな空だったのでは?)
ここ湘南や千葉ではもう2~3週間、雲ばかりの空が続いています。
太陽の光が恋しい。
がしかし、梅雨明けはまだ先のようです。
気象庁4日発表の一カ月予報は、ほぼ全国的に降水量は多く、気温も低い、日商時間が少ない(平年比)。となっています


いや本当に夏が待ち遠しいところですが、今回はこの夏の波の傾向について予想をしてみました。
今年は2月に日本の遥か南東の海上に発生した台風2号が2月としては観測史上初の猛烈な勢力となり、南~東日本に波長の長いウネリが届くという、冬の終わりとしては珍しい恩恵を受けることが出来ました。
しかし、それ以降6月27日発生の台風3号まで4カ月以上も台風がない期間が続きました。
3号、4号は共に寿命は短いものでした。
台風が多かった昨年は7月上旬の時点で8個発生していましたので、今年はまだ半分.。
これはどうしてなのか。考えてみました。
去年秋にエルニーニョ現象が発生。今年も現在までやや弱めながら続いています。

気象庁の前回のエルニーニョ監視速報(6/10)でも、
・エルニーニョ現象が続いている。
・今後夏はエルニーニョ現象が続く可能性が高い(70%)。
と発表されています。
ここ25年以内で台風1号の発生が最も遅かったのは2016年の7月3日。次いで1998年の7月9日です。
どちらの年も前年の12月中旬以降から半年以上も台風がない期間が続きました。
共通していることは両年共にエルニーニョ現象が発生していたということです。
というわけで、しばらく台風が発生しなかった理由にエルニーニョも関係があると思われます。
例年なら、梅雨時期にも太平洋側を中心に遥か南の海上に存在する台風からのパワーある波長の長いウネリが届く日もあり、梅雨前線にブロックされながら、前線が途切れた瞬間にウネリが入るその瞬間を待つ、なんてことがままありますが、今年はそのようなことはありませんでした。
通常エルニーニョの年には太平洋高気圧の張り出しが弱く、日本付近の海面水温が平年よりも低くなる傾向です。

この夏は緩めのエルニーニョが続きそうで、太平洋高気圧の北への張り出しは弱め、それに比較し南の海上の西への張り出しはしっかりとしてくることが予想されます。
ということから、今後夏~秋にかけて台風シーズンに入りますが、台風の発生は例年よりも南の海上へ偏りそうです。
台風発生時に太平洋高気圧が南の海上で西へしっかりと張り出していれば、高気圧の縁に沿ってゆっくりと進むため、日本本土には近付くことが出来ずに朝鮮半島~日本海や中国大陸へ向かう進路を取りやすいことが考えられます。
台風が日本の南~南西の海域にいる間は、太平洋側には黒潮に乗って台風からのパワフルなウネリがやってくる可能性が高まります。
そして、日本海へ進んだ場合は北や西の風波、その後は北ウネリの期待も出来るでしょう。
ただし、太平洋高気圧が張り出しが弱い場合は、台風が日本本土へ突っ込んできたり、上空の風が弱いエリアに入り込み動きが遅く不規則になります。
エルニーニョ現象により中緯度では海面水温がやや低い夏となりますが、高温域の低緯度でエネルギーを溜めこんで日本に接近するか可能性だってありますから良い波に巡り合える期待もしつつ、直撃した場合は災害につながるということも忘れずに。
※台風は通常、海面水温が26~27℃の海域で発生、28℃以上の海域で発達。
それから、昨年は太平洋高気圧が北へ偏りつつ強い勢力で広がっていたため、縁に沿って東の海上で長い距離を東寄りの風が吹き続き、いわゆる高気圧の吹き出しによる力のある東ウネリが反応し、千葉など東向きのポイントでカタ~アタマサイズの波が何日も続くことがありました。
今年は南に偏る太平洋高気圧の影響でその期待はやや薄いかなあという、現時点での予想です。
湘南以西の南向きのポイントでは南の高気圧の縁に沿って吹く南西風や気温の上昇による海風で、日中は風波で何とか遊べる日はあるでしょう。
昨年は日本海でもサイズアップする日が結構あったりして、全国的に波があった夏でしたが、、
今年は若干物足りないかも。
だからと言って、全く期待が出来ないわけではないので、エルニーニョや熱帯低気圧の動向も気にしておいてくださいませ。
波があってもなくとも(もちろんあるほうが良いに越したことはございませんが~♪)、、太陽燦々な夏をキリンのように首を長―くして待ちわびている。
気象予報士
塩田久実でした。
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