堀口真平プロとハワイ・ノースショア
『美しい、良い写真が撮れる』という事はとにもかくにも、まず良い波が来る必要があり、次にその波を上手に乗りこなす必要がある。
そして、そこに熟練カメラマンが居る必要があって、更にその瞬間に光や風の自然条件がピタッと合わなければ成らない。そのタイミングたるや、もう絶妙でなければならず、何と言えば良いのか物凄い確率である。
しかし、それは『必然なる偶然』とでも言おうか。その中には偶然の要素は多分に含まれるものの、 その最高の一瞬を狙ったお互いの生活、日々の時間の使い方、そして研ぎ澄まされた精神。両者と自然のモーメントの重なり、波やその一瞬への強き想いの重なり、カメラマンとサーファーの意識の高まり、技術と意識、そして波とが織り成し合い、『良い写真が残る』というその偶然の事ではあるが、それを狙って行動しているので、それはもう「偶然」ではなく「必然」と言っても過言ではないだろう。
その一本を狙った生活というのが、冬のハワイ・ノースショアでの醍醐味の一つであると僕は思う。(もちろんサーフィン修行の日々でもあるのだが。)
そして、結果を残す所でもある。
冬のハワイ・ノースショアとはそういう場所であると思う。
さらに、ノースショアのサーフィンはトレジャーハンティング的要素を持っている。
2013-14シーズンのハワイでは、タヒチで足を痛めていた事もあり、ハンデを負ってのノースアタックになっていた。
しかし、僕が狙っていたその一本に関して、気持ちが途切れる事は無く、波チェック、上手いサーファーのパイプラインでの動き、その波の向き、どの波がどのように割れていくのか。
パイプラインで良い波に乗る、という事について、細部にまで、その意識を張り巡らせた生活をしていた。
波に乗らなくても研究する事、方法は沢山あるという事を今回学べたし、実践できたと思う。
ずーっとイメージしていたその結果が、米「Surfer」紙に見開きで掲載されるという素晴らしい結果になった。
ありがたい。
この結果は最高の形として、さらにイメージを高めていきたいと思う。
僕は今年からハワイベースで生活していこうと考えている。さらに自分のサーフィンを高めるチャンスだし、良い流れでサーフィンと向き合えると思う。
今後、どの様な波に乗るのか、また楽しみにしていて欲しいです!
堀口真平