3.11 東日本大震災から4年
今年もNamiaru?は宮城県を訪れています。
今回は荒浜、仙台新港、菖蒲田浜を視察してきました。地元サーフショップユニオンの皆さまのご尽力により、解放されているサーフポイントも増えてきています。しかしながら、4年という時間が経過しても、まだまだ課題が山積みであることには変わりなく、手つかずのポイントがあることも事実です。
●荒浜
「亘理町荒浜にぎわい回廊商店街」の理事長でもある、サーフショップ「REAL SURF」の残間さんを訪ねました。ここ亘理町荒浜地区では2015年3月15日に復興のシンボルとして「亘理町荒浜にぎわい回廊商店街」がオープンします。現在、荒浜地区には釣りやサーフィンを楽しむ人が徐々に戻ってきているそうです。こうしたマリンレジャーの復活が、温泉や市場などの再開に繋がり、地域の復興の手助けとなっているよいケースなのではないでしょうか。
写真)荒浜ポイント、手前には新しくテトラが投入されている
写真)日帰り温泉「鳥の海」。
●菖蒲田浜
鎌倉・七里ヶ浜とも関係のある七ヶ浜・菖蒲田浜。七里ヶ浜から七ヶ浜へは震災後、多くの人がボランティア活動に参加しています。ここ菖蒲田浜は、東日本大震災で甚大な被害を受けた、海岸堤防工事の本復旧工事が進んでいる。海岸堤防計画高は海抜6.8mで、被災前の堤防高は海抜4.2mだったが、震災後40~50cm地盤沈下しているため、3m程度かさ上げする方針で進めらている。復旧延長は、1691mに達する。昨年訪れた時よりも堤防は出来ていたが、まだ完成ではなく現在も工事が進められている。七ヶ浜のサーフシーンを支えるサーフショップ「MATTY’S」の星さんは言う。「菖蒲田浜でサーフィンが楽しめるように、昔から行政や地域と取り組んでいた。もう一度、サーファーが集まれるようにサーフィンで地域を盛り上げていきたい」。
写真)菖蒲田浜
写真)菖蒲ヶ浜の新設された堤防。全長は約1700m。現在工事中
●仙台新港
震災後、最も早く開放されたサーフポイント。駐車場の整備やトイレが設置され、サーフユニオンの皆さまの支援によりサーフィンが楽しめる環境が維持されている。取材当日は3/10。低気圧からのスウェルが反応し、アウトからダブルオーバー、大きいセットはトリプル近い波がブレイクしていた。強いオフショアにあおられる難しいコンディション。ゲットが出来るローカルサーファーたちによるセッションとなっていた。震災前の様な活気を取り戻しつつある仙台新港。新港から近いサーフショップ「JAPPS」の熊谷さんは、「先週の日曜日は駐車場に車が入れないくらい賑わっていた」と言う。東北のメインポイントとしてサーファーも戻ってきているようです。
写真)仙台新港
すこしづつ震災前の姿を取り戻しつつある宮城のサーフポイント。しかし、新港や菖蒲田浜、荒浜などの一部のサーフポイントは改善が少し進んでいるものの課題が残り、その他のポイントはいまだ手つかずであること。そして、宮城のみならず多くの東北サーファーの皆様の心の傷は、決して癒えることはない、ということも知る機会となりました。
海でサーフィンを楽しむサーファーだからこそ。サーフィンという切り口で震災について考える1日であってほしいと思います。
今日、この日の出来事を振り返り、東北の海岸線が復興をとげることを願い、そして少しでもその力となるよう心に刻む1日となればと思います。また、過去記事になりますが、2011年3月11日と、その11ヶ月後のドキュメント記事があります。風化させない為にも、ぜひ今一度ご覧ください。
14時46分黙祷
●3.11から8ヶ月
宮城県サーフィン再開の記録
http://www.namiaru.tv/
●なみある?プロジェクト福島
http://www.namiaru.tv/project/story01.html
●協力サーフショップ
REAL SURF TEL:0223-36-9664
MATTY’S http://www.mattys-surf.com/
JAPPS http://www.surf-m.com/