Update:201504.06MonCategory : BLUERマガジン

本当に板きれ一枚で立てる? サーフィンの原点「アライア」とは?

ポリネシアが起源とされるサーフィン。

もともとサーフィンは生活の移動手段であるカヌーでバリアリーフの外からビーチに戻ってくるときに、日常的に波に乗っていたのが始まりと言われている。17世紀にキャプテン/ジェームス・クックのハワイ諸島発見によりサーフィンも同時に発見され、その後は皆様ご存知の通り、世界中で楽しまれるプレジャースポーツに発展を遂げたのである。

古代のサーフボードには、位の高い人の乗る「オロ」や腹這いで乗る「パイポボード」、そして庶民のサーフボードの「アライア」などがあった。


Jun Ikeda@Somewhere in Shonan/Photo by Junji Kumano

それらのボードは20世紀の中頃になると、近代サーフィンの急速な発展から、すっかり忘られていた物となっていた。
90年代になりグレッグ・ノールなどによりハワイのビジョップミュージアムに秘蔵されているボードの調査研究が始まり、リメイクボードも作られるように。その頃作られたリメイクボードはコアウッドやレッドウッドなどの高級素材で作られており歴史的美術品として世界中のコレクターから注目を集めることとなる。

それから時は流れて2004年、オーストラリア在住のサーフボードシェーパーのトム・ウィグナーがビショップミュージアムを訪れ秘蔵されているボードを新たに調査研究。庶民のボードのアライアとパイポボードをリメイク製作を行った。そして後にそのボードが、実際に現代の波でも乗れる事を証明に成功した。

それ以降は、世界中のマニアックなサーファーの間にアライアとパイポボードは瞬く間に広がりをみせている。
アライアが世界中のサーファーの間で楽しまれる事となるとは、ジェームス・クックも夢にも思わなかったであろう。
21世紀となり、まだまだ進化を続けるアライア。

アライアの最新サーフィン映像がこちら。目から鱗が落ちる事間違い無し! エンジョイ。