ジャック・ロビンソン、驚愕の才能に脱帽！

ジャック・ロビンソンは波が見えてる。
こんな１７歳は世界に彼ただ１人です。

野球でいえば強打者になればなるほど、ボールが止まって縫い目が見えるので、
自分の好きなように思ったところに思ったようにボールをヒットできるといわれるが、
それと同じでジャックには波の中の通り道がはっきりと見えているんだろう。

メイクできる波の見分け方も神がかっている。
どの波のコブが一番美味しいバレルになるか、一瞬で見分けてしまう。
それにじっと辛抱強く狙ったチャンスがやってくるのを、ブレずにに待っていられるタフなマインドも身につけている。

サーフィンテクニックにも目を見張るものが感じられる。
ジョンジョンやジェイミーが身につけているスキルを、
西オーストラリアのヤーリンガップ出身の17歳が手の内の中から繰り出してくるのだから、これが１７歳かと舌を巻く。

去年のノースシーズンでは世界で騒がれる逸材も、まだまだノースではひよっこという印象でしたが、一年経ったジャックにでん助は正直たまげました。
人間は一年でこれほど逞しくなるものなのですね。
サーフィンの上手さ、凄さ。切れの良さ。何もかも凄いんです。
本当に１７歳なのかと疑いたくなるほどです。

今回のパイプマスターズのトライアルではスポンサーシードで出場し見事優勝。ジェイミー、メイスンを筆頭に３０名にも及ぶパイプラインロコサーファー達 が、去年まではプロジュニアで戦っていた17歳のヤングオージーにパイプラインでかなわなかったんだから、マスターズ史上で前代未聞の出来事です。腕っぷ しの強さでは世界最強のノースショアローカルでも、悔しいけれどジャックの才能を認めるしかありません。

間違いなく将来のチャンピオンになるであろうジャック。
来シーズンの１年間でCTへとクオリファイするのは間違いなさそうです。

Photos by Masao Sakurai

波乗りでん助
大森修一/ Shuichi Omori
1954年生まれ。サーフィンワールド、サーフィンクラシック、サーフファーストなど、１９７６年からサーフィンメディアに携わってきたオールドボーイ。サーフィン好きな根っからのサーファーで、サーファーの感情、行動、心理など、サーファースタイルをベースに分析しながら、サーフィンのすべてを研究するサーフィン総合研究所の所長。