車泊の旅へ。|快適!「車泊(しゃはく)」空間ができるまで
自分だけのクルマの”隠れ家(かくれが)空間”をつくるといっても、 車種や積みこむ荷物によっても変わるために、空間は100人いたら100通りあるだろう。 ここに用意するのはハイエースにフィットするCARVIN(カーヴィン)社の基本キットである。 千差万別あるにせよ、おそらく、このキットがあれば基礎工事は十分だ。 クルマ後部の広い空間を活用し、収納ボックス、寝るためのベッド、床をガードするフロアボード そして遮光や害虫対策のネットなど、季節を問わず必要なアイテムを加えれば完璧だ。 果たして”がらんどう”のハイエースは、どのような「居住空間」へと変わっていくのか!? これらの基本用具一式を「BLUER「車泊(しゃはく)」基本キット」として、ご紹介する。
1.CARVINの製品はすべてネットで注文可能というスグレものである。自分で実行するために、まずは届いた製品や工具を揃える。 2.当然のことながら、クルマの中はキレイにしておこう。新車なら問題ないが中古車であれば一通り掃除機をかけ拭き掃除して装備に備える。 3.さて居住空間を作るための作業開始。精神統一、はじめの儀!!
■キャリアを取りつける キャリアは用途によって様々なものを吊るすことができる便利アイテムである。BLUER号は趣味としてのサーフボードを主に設置する目的となる。ロングボード4本分という大容量を載せる優秀なキャリアがこれ。 1.天井から荷物を吊るため強力なキャリアを設置すべく、まずボディに穴をあける。 2.キャリアレールを付属のビスで留める。 3.ラックバーを取り付けてキャリアの設置は終了。ラックバー位置は可動式になっている。用途によりバーの位置を定めよう。
■サイド・カーテンを取り付ける 「車泊」にとってクルマは居住空間であるため“遮光”は必須となる。光も取り入れたいため開閉が効くカーテンが便利だ。 1.こちらもサイドにカーテンレールを取り付けるべく天井ボディに穴をあける。 2.カーテンレールをビスで留める。両サイドにバーを装着。 3.遮光バッチリなクロスの黒カーテンを1つ1つ留めて完成!
■フロント・カーテンを取り付ける サイド・カーテンと同様に遮光のためにはフロントにもカーテンを設置する。前方からの光を遮断するのは極めて重要だ。 1.必殺エビ反り! で同じく穴をあける。 2.遮光バッチリなクロスの黒カーテンを1つ1つ留める。こちらも完成!
■フロアボード フロアボードは主に水分や汚れを保護するためのもの。これはカーヴィン社の新型で、2枚板を組み合わせるだけの簡単で頑強な木製のボード。 1.この新型フロアボードは形状にあわせた板を2枚合わせるだけ。まずは前方の1枚目を運び入れる。 2.2枚目を接合させるためのアタッチメント・バーを設置。 3.そして2枚目をドッキングさせる。 4.なんという美しい床面であろうか!これで、水にも重い荷物を載せる際にも役立つ、完璧なフロアが完成!
■サイドボックスを設置 両サイドにボックスを設置する。もちろんベッドを支えるためのものでもあるが左右は収納が可能。意外や意外に大容量で、小物を小分けに入れられるため利便性が非常に高い。 1.カーヴィン社の真骨頂! フロアボードのサイドにはベッドを置くための台でもある収納ボックスを設置する。製品をオーダーすると、ダンボールにはこのキットがスッポリと収まっている。 2.ダンボールから出す。重い場合は二人で作業すると良い。 3.このようにサイドボックスはパーテーションによって区切られている。これが収納力を高めるヒミツ。上にはマジックテープがあり、上から蓋をするためのアタッチメントの役目を果たす。 4.左右に設置してビスでしっかり留める。 5.これにてサイドボックスは完成。次はベッドの設置へ。
■ベッドを設置! ベッドはその名のごとく、その上に寝るための寝具だ。カーヴィンのベッドは使えば違いがわかる精密設計。中にはベッドではなく収納の間仕切りとして利用する人もいるというが、寝るには最適! 板もすぐ外せるために万年床にもならない。 1.ベッドは現在4枚板になっている。その昔は3枚だった時代もあったという。ダンボール箱に格納されている板を取り出す。 2.やはり2名での設置が良いだろう。板を順にサイドボックスにも合わせながら置いていく。 3.そしてサイドボックスにあったマジックテープ部と合わせるサイド用のカバーも設置。 4.黒いツヤ、フラットながらクッション性もあるベッドがここに完成! すべてがぴったりとハマる精密設計。さすが20年の歴史が物語る!
■バックドアハンガーを設置! 吸盤タイプもあるが、これはビスで固定する、ドアの内側のドアハンガーだ。何かをかけたりするときに非常に便利なのでぜひ設置したい。BLUER号ではウェットスーツをかけておく用途で利用する。 1.吊るす内容の重さにもよるために吸盤でも十分なケースがあるが、冬の海水を含んだドライスーツなど重量を吊るすことを想定しビスで固定。 2.短時間で設置完了! これで大体の設置物は完了。最後に防虫ネットなどの最終装備へと突入!
■防虫ネットを装着! クルマでの居住空間を考えたときに必須なのが防虫ネット。ドアを締め切れば風が遮断されるが、これあれば虫・防塵対策しながら風が入り心地よい空間となる。 1.形状に沿ってネットをゴムパッキンの内部に挟み込んでいく。1枚目の写真は設置完了し、防虫ネットを下ろした状態の写真。 2.防虫ネットを使用しない場合は、このようにクルクルと巻いて上のベルクロで留めておけばいい。 3.もちろん防虫ネットは後部リアだけではなくサイド面にも設置する。横から入り込む虫や塵をしっかり防ごう。これで完全・完璧。
これにて、自分だけのクルマの”隠れ家(かくれが)空間”の基礎工事は完了!! さて、居住空間ができたなら、、ここに何を装備していくかは、あなた次第。 これを見たMooさんは?
『 電装系仕上げの達人 』 ブルームコーポレーション:メカニックの武藤さん
このBLUER号のホントの仕上げは、電装作業。カーナビ、オーディオ、スターターの取り付け、電気系統の備品などを実装したのが、武藤さんだ。 クルマにとって電装は重要パート。配線が悪くラジオがうまく入らない、カーナビのテレビが映らないなど、配線が悪ければトラブルになる。専門の電装業者は沢山あるが信頼できる電装屋さんを探すのは、とても難しいのだ。 ブルームコーポレーションは車両販売店だが、国産車、外車を問わずクルマのメンテナンスやアフターフォローが可能。しかも有能なメカニックが揃っているためブルームのファンは多い。 さて武藤さん。常人の3倍速のスピードで作業をこなすメカニックのプロフェッショナル~! この笑顔がキュート♥ ぜひ一度会いに来てね。
創ったひと(写真右):カーヴィン代表:渡辺忠夫(わたなべただお) 家業であった木工業を営むかたわらでハイエースのベッドを発案、構想したパイオニア会社。代表をつとめる渡辺社長。木工のノウハウを活かし、如何にしたら快適なベッドができるのかを長年、研究開発し現在に至る。その過程ではサーフショップに何度も足を運んではサーファーの意見を反映し続ける。そのクルマの居住空間への飽くなき追究は、木工業のDNAと職人としてのこだわりが詰まった”作品”である。今でこそ似たクルマ用ベッドは沢山あるが、パイオニアが長年のお客様の意見を取り入れてきた歴史は、他社は到底叶わないだろう。それは、使ってみたものだけがわかること。しかし比較が難しい製品だけに、BLUERは経験者から高い評価を得るカーヴィンのホンモノのベッドを唯一無二の製品として推薦する。
住まうひと(写真左):車泊の達人:北村吉代(きたむらよししろ) プロロングボーダーである北村さん通称Moo(ムー)さんは30年も「車泊(しゃはく)」を実行してきた達人であり、本プロジェクトの発起人。クルマに乗りはじめた頃から遊びやサーフィンとともクルマでの寝泊まりの生活を行う。愛犬の柴犬Lani(ラニ)が生まれてからは、犬の宿泊施設などないため旅の際にはLaniとともにクルマでの寝食を行ううちに経験(ナレッジ)が溜まり、現在ではそれらの知見を活かして旅をつづけている。昨今、「車中泊」という言葉があるが (※これは某社の商標登録であるが)、Mooさん曰く「車泊(しゃはく)」である。流行でもなんでもない。30年の歴史が物語る車泊の達人。そして、このカーヴィンのベッドはMooさんが惚れ込んだベッド、である。
(c)車泊プロジェクト|#shahaku Project Team & Special Thanks|CARVIN -カーヴィン | BLOOM -ブルームコーポレーション