Update:201605.20FriCategory : Namiaru? News

【VISSLA注目のクリエイター#5】ジェフ・マッカラム 世界で限定10本のスペシャルボードとは?

現在、VISSLAのCEOを務めるポールが、ブランドを起業するにあたり最初にイメージしたクリエイターがジェフ・マッカラムだった。

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サーフボードを作り上げる側のクラフトマンも、サーファー同様にアイコンとして前面に出していくという新たなスタイルの中でも最初にポールが選んだジェフ・マッカラムには、際立った個性と魅力があるということだろう。

オルタナティブなシェイプに特化し続け、常にオルタナティブシーンを牽引するジェフ・マッカラム。

大胆なチャイム・デッキなど細部まで個性極まるシェイプや美しくスタイリッシュなカラーリングなど、もはやアートとさえ思えるサーフボードを作り続けているクラフトマンだ。

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コロラドに生まれ、大学時代にサンディエゴへ移住してサーフィンに魅せられた。

サーファーとしては遅咲きながら、父の仕事の関係で毎夏ニューポートビーチに滞在したこともあり、長いボディーサーフィン歴を持っている。

身体が大きかったこともありロングボードからサーフィンを始めた彼は、その後ショートボードではなくレトロなアウトラインを持つシングルフィンに魅力を感じた。

当時まだ彼のスタイルに合うエッグがなかったことから、自らシェイプしてボードを作り始めた。学生時代はクリス・クリステンソンの元で働きながらサーファーとしてのスタイルを学んだ。

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現在はサンディエゴ、ナショナルシティーにある大きな倉庫の奥にひっそりと自らのサーフボード工場を作りグラッシングも含めトータルでそのクオリティーをコントロールすることで、マッカラムのサーフボードには際立った存在感を見せている。(現在グラッシングは閉鎖中だが、再開できるめどが立ってきたため、今はその日が待ち遠しい。)

サーフィンは基本ビッグウェイブやバレルを常に狙い、ウェザーフォーキャストがお気に入りのリーフ・ブレイクに8〜11ftの予報になると、チャイムデッキでナローなピンテールのガン・シェイプを車に積み込み海に向かう。

お気に入りのブレイクは、フィージー、タバルア島のクラウドブレイクやレストランツ、タヒチのチョープーなど。

波がない週末は古いトヨタの4WDをチューンアップする。自らエンジンをレストアしたり、フレームをカットしバンパーをカスタマイズするなど、何事も本格的に取り組んでしまうこだわりよう。

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4WD仲間と際どいトレールを攻めたりキャンプを楽しんだりしている。

愛犬は巨大なイングリッシュ・マスティフのキンボ。

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190cmのジェフのボディーはタトゥーで埋め尽くされワイルドな印象だが、日本人に似た職人気質と温和な一面を持つナイスガイ。

シェーパーになった経緯を教えてくれる?

俺がサーファー・シェーパーになった経緯は、カリフォルニアのグロム ストーリーとはちょっと違うんだ。 生まれ育ったのはコロラドで、サンディエゴの大学に入る事になってこっちに来たのは18歳の時。

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それからサーフィンを始めたんだよ。 サーフィンを始めたと同時にシェイプをしたかったから、クリス・クリステンソンの工場の雑用係、つまりショップラットのアルバイトをさせてもらう事になって。

掃除、ランチの手配、それとボードのパッキングとか何でもやった。クリスは仕事が終わって夜になるとシェイプルームを使わせてくれたから、少しずつシェイプのやり方を覚えていった。

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あの頃は今と全然違って、ソーシャルメディアも、ブログ、フォーラムなんて言うものも無い頃だから、兎に角こつこつと辛抱強く、時間をかけて一生懸命やりながら名前を覚えてもらうやり方を身につける事が必要だったんだ。

クリスの工場での終わり頃には、クリスのシェイプしたブランクス、それに俺と友達用に自分がシェイプしたブランクスをグラッシングして、フィンを立て、ポリッシュするところまで上手にできる様になってた。

初めてシェイプしたボードは?

最初のは5‘9のシングル フィンのエッグ。最初から最後まで全部の工程を一人でやって、結構長い間乗ってた。まだ持ってるけど、ジャガイモみたいに見えるよ。(笑)

この数年でビジネス モデルが結構変わった様ですね? 自分の小売りスペースを持って、オーダーも受けなくなったとか?

そう、2015年から。去年は大きな変化の年だった。しばらく前から、俺のシェーピング キャリアの転換期だな、とは思ってたんだけど。お客さんからのオーダーはありがたい事にどんどん増えて来てる。

ただ、俺のやり方、つまりハンド シェイプで、カラー、グラス、仕上げからフィンまで自分で全部やるスタイルだと作れるボードの数は限られてるんだよ。

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ちょっと前からカスタム ボードのウェイティングの時間が12ヶ月以上になってて、お客さんもイライラしてた訳さ。 世界中に出荷する為のパッキングからロジスティックをやる事自体、専属の社員が要るくらいのボリュームなんだ。

それで、俺の決断できる事は幾つかあった。大きな工場に移って、たくさんのメンバーを雇い、デマンドを満たす為にブローアップするか、或いは現状からステップバックしてボードのクオリティーにフォーカスし、なんで俺がシェイプしてるのか、っていう原点に帰るか、の2つが最終的なチョイスだった。

もうずっと前から解ってる事がある。全ての人をハッピーにする事は無理な事。それとシェイプをやってお金持ちにはなれないって事。

だから、シェイプは楽しんでやれるべきなんだ。 疲仕事から家に帰った時、疲れたけどハッピーだな、って思えないとやってる意味が無い。

12ヶ月以上のウェイティングをお客さんに押し付けるのは面白い事じゃないし、イライラしたお客さん一人ずつに毎朝メールで言い訳を送るのは俺のやりたい仕事じゃない。

毎朝平均100通もメールのやり取りをしてたんだぜ。シェイプをスタートしてから15年間、常に誰かに借りがあって。オーダーやお金、その他諸々、いつも追われてる気分がしてた。

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Eメールや電話で毎日「俺のボード出来た?ブラウン ティントでオーダーしてるんだけど、ルートビアのブラウン ティントに変更できる?」とかね。 もちろんできる限りの事はして来たよ。

だって俺自身が待たされるのは大嫌いだし、ボードをオーダーしてからカラーを変えたい事だってあるんだから。

でも、俺としてはそういう事から解放されたかった。 単純にシェイプだけやる事にしたのはそういう意味だよ。それで、カスタムオーダ帖を閉める事にした訳。

カスタムを受けないから、自分の思い通りのボードを作れる。 それを欲しいと思ってくれるお客さんが買えば良い。

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小売のお客さんに俺のボードを押し付ける訳には行かないから、自分のスペース、ナショナル シティの工場に併設したスペースを小売として使う事にした訳。

内輪からはオーダーも受けるけど、4ヶ月に1度くらいのペースかな。自分のシェイプがひと段落して、気持ちと仕事に余裕のある時だけ。

アメリカと日本で10本ずつ、合計20本って決めてるよ。しかもオーダー帖が空いてる間に、早くオーダーしたもの勝ちっていうシステム。

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今のところこのシステムはうまく行ってる。お客さんがどんなボードを欲しがってるか、については敏感になる様にしてて、作ったボードのバッチにそれが無かったら、次のバッチには入れるとかね。

それが12ヶ月以内で完了すれば、お客さんのストレスも減ってる事になるだろ?

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自分がフォーカスしてるデザインのボードなら、お客さんの興味とそのタイミングがシンクロナイズすれば、オーダーしてもらえる事もある。 最近ではティアドロップや、キール フィン フィッシュでそんな限定のデザインをやったよ。

自分でボードのデザインをテストしてるんですか?

そうだね、それをやりたかったからカスタムを辞めたみたいなものだから。お客さんを待たせてるのに、新しいシェイプをやったり、デモボードを作る事に罪悪感を感じてたんだ。

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今はお客さんを待たせてないし、自分用のボードを毎月1〜2本作れる。 デザインをちょっとひとひねりしてさ、楽しいよ。

どんなマテリアルが好きですか?

俺はクラシックなポリエステルのブランクスにこだわってる。俺の使う90%のブランクスはUSブランクスのだね。エポキシとか他のタイプのも試してみたりするけど、俺の好むカラーやその使い方は、トラディショナルなポリとの相性が絶対的に良いと思うんだ。

どんなマテリアルが好きですか?

そうだね。小さなサーフ コミュニティーだし、俺はコロラドから来た大学生だっただろ?冗談みたいなもんだよ、ローカルにしてみれば。シェイプルームを見つけるまでには、かなり時間がかかったよ、正直。

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俺はローカルをリスペクトする事を忘れ無かったから、時間はかかったけど最終的にはみんな腕を広げて受け入れてくれたって感じかな。今になってみれば、ここでシェイプできるのは幸せな事だ、って思える。歴史的にシェイプの中心地な訳だし、今でもそうだと思うよ。

トライフィンを作る気持ちは無いですか?

全く無い。今まで1本しか乗った事無いし。

あれはスキップ フライの7‘6“ K モデルっていう奴だった。

沢山のシェーパーがモダンスラスターを作ってて、それが彼らの得意なシェイプな訳だろ? 彼らの作るボードは俺が作れるトライフィンより、絶対に性能が良いはずだよ。だってそれが彼らの得意なボードなんだから。

それは彼らに任せておけば良い。逆にそういうボードを大量に生産しているブランドやシェーパーがさ、俺がやってるみたいなボードを作ってもうまく行かないっていうのは同じ事なんだと思うよ。 それぞれがわかってる事に集中すべき、って事じゃないのかな。

あなたとスーパーウルフが一緒にやる事になったのは?

アレックスと知り合ったのはジョエル(チューダー)の紹介だった。ジョエルは何年か俺にアレックスにグラスをやらせろよって言い続けてた。でも俺の工場にはスペースもセットアップも用意出来てなかったから、なかなか実現しなかった。

でも彼と仕事をやり始めると、彼の仕事の素晴らしさに気がついたんだ。オンラインだとなかなか分からないかもしれないけど、彼のカラーとグラスの仕事はボードを手にとってみると、彼が世界で一番だって事はすぐ分かるよ。

どういうやり方でスーパーウルフと仕事してるんですか?

良い関係で居るって感じかなシンプルには。奴はクラシックだよ。

サーフィンとサーフボードが誰よりも大好きで。彼の仕事の正確さ、細かさは誰にも真似ができないと思う。

全ての工程が重要で正確なんだ、使う樹脂の種類から、硬貨したグラスを切り取る作業まで、全部。

全部を完璧にこなしてる。 彼のカラーパレットはちょっとだけ俺のとは違うけどね。

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彼は明るめでおちついた感じのカラーを好むけど、俺は濃くてリッチなカラーが好き。俺がオーダーカードにカラーを書き込むけど、アレックスがスタートする前に話し合いをするんだ。そのシェイプが完全なボードとしてカラー、グラス、フィニッシュできる様にさ。

これからシェイプをスタートする、っていう人へのアドバイスをしてくれますか?

これからシェイプをするなら、まず自分で乗る為のボードを作れって事かな。

ある程度乗ったら、それを売ってまた違うのを作る。これの繰り返し。200本くらい作るまではロゴなんて入れなくて良い。インターネットでは売らない事。

長い事シェイプをする、ましてやそれを仕事にするつもりなら、自分の名前が世の中に出る前にスキルを身につけておかないとね。

自分に厳しくハードにやる覚悟があれば、必ず後から成功はついて来る。

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世界で限定10本のサーフボードとは?

今回、ジェフ・マッカラムは、市東重明がプロデュースするLazyboyskillにゲストシェイパーとして招かれ、世界で限定10本のボードをリリース。

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マッカラムシェイプではとても希少なFISHをオーダー。

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サンディエゴの風合いと、Jeffのファクトリー特有のカラーラミネートでの仕上げ技術は超一流!

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アウトラインはサンディエゴ特有の幅をもたせたオーソドックスなFISH。

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イーグルノーズでデッキはJeff特有のチャイムデッキを採用。フラットデッキでレールサイドをダウンさせている。

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スピディーで伸びのあるドライブターンを可能にし、日本の波でもオールラウンダーとして活躍してくれること間違いなし。

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5’3〜5’9のサイズレンジとなり、幅も浮力もあるのでショートボーダーには短め、ロングボーダーには長めがお勧めだ。

mccallum fish pv2 from LAZY BOY SKILL on Vimeo.

■ VISSLA「ヴィスラ」
http://www.vissla.jp