Update:201612.19MonCategory : Namiaru? News

2016North Shoreレポート2

2016年12月15日
やってくれるぜ WSLチェアマン、キーレン・ペロー。パイプラインマスターズ強行スタート。

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ウエストスウェルがまったくヒットしていないという、パイプラインを語るにはジャンク極まりないコンディションで強行スタートされたパイプラインマスターズ。
WSLとしては、これでチャンピオンが決まるわけではなく、ルーザースがあるラウンド1ということで納得してもらって、コンテスト日程が詰まっているんでなんとか先に進みたいんでしょう。
自然がフィールドであるサーフコンテスト運営のしんどさが伝わってくるところです。

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でも大丈夫。
どんなにコンディションにリスクがあったって、マスターズ初制覇へのプレッシャーがかかっていたって、世界チャンピオンとして臨むジョンジョンは揺るぎなかった。
こんなもんでしょっ、てな感じでディープチューブ。
続けてスコーンスコーンとアクションで決めて、予定通りにトップ通過でR3へ進出。
ビーチに戻ってきたジョンジョンは大勢のファンに囲まれてモミクチャでしたが、表情はほっとしているように見えました。まずは初タイトルに向かってグッドスタートと言えるでしょう。

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注目の我らがカノア君は残念ながら強敵ガブちゃんにやられてしまいルーザースへ。
でも大丈夫。
ここからのしぶとさがカノアの真骨頂だ。
ラウンド2あたりでは、へこたれたりしない。
クレバーなコンペティターだという評価は今や世界が認めるところ。
その将来性にも言及されるようになった。
この1年を通して着実にスキルは積み上がってきている。
ファイナルデイのラストステージ、ジョンジョンVSカノアの決戦とならないかな?

2016年12月19日
カノア五十嵐が3回戦を突破。

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いつのまにか自分のペースに持ち込んでしまう。カノア五十嵐が不思議な強さを発揮しました。この1年間で身に付けてきたタクティクスなのでしょうか。
2回戦ではキアヌ・アシン。
続けて勝負所の3回戦では2年前の2014年のパイプラインマスターズで優勝している強敵ジュリアン・ウィルソンに勝利。
とも にヒート後半に勝負に出るクールな試合運びで、今シーズン2度目の4回戦進出を決めました。
とくにリアルなバックドアに乗らせたら手がつけられなくなる ジュリアン・ウィルソンを封じ込めて勝ち上がったのが、してやったりで最高。最終日に残ったカノアが、どこまで勝ち上がるかが楽しみとなりました。

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パイプラインレフトはまったくなし。そのかわりに、バックドアはクリーンコンディションの4ftプラス。
普通ならばプロコンテストを行なうには充分だろうが、パイプラインマスターズと呼ぶには、だいぶ迫力不足。しかしでん助は慣れました。スケジュールは待ったなしなんです。

pipelinemasters2016
我らがカノアの出番はR2最終12ヒート。時間も昼近くとなって、期待されていたスウェルアップの到着がなく、それまで割とコンスタントに姿を見せていた バックドアバレルも割れなくなっていたんで、バンザイビーチに詰めかけたギャラリーの雰囲気は静かなもの。
ただただヒートが淡々と消化されていきました。

TEXT+Photo:S.Omori
波乗りでん助
大森修一/ Shuichi Omori
•1954年生まれ。サーフィンワールド、サーフィンクラシック、サーフファーストなど、1976年からサーフィンメディアに携わってきたオールド ボーイ。サーフィン好きな根っからのサーファーで、サーファーの感情、行動、心理など、サーファースタイルをベースに分析しながら、サーフィンのすべてを 研究するサーフィン総合研究所の所長。