カノア五十嵐がパイプラインマスターズ準優勝!
ケリー・スレーター、ジョーディー・スミスと、格上大先輩のトッププロを2度も負かして決勝への切符を手にした我らがカノア君。決勝ではミッチェル・ボレーのタヒチアンパワーに押し切られて悔し涙。しかしCTルーキーがパイプラインマスターズに準優勝したことは大金星。
カノアのルーキーイヤーは最高の幕切れとなった。
バックドアでは誰にも負けないジョンジョンなのですが、さすがにグッドバレルの波の少なさに手を焼き、クォーター手前で神通力を失うかのように優勝した ミッチェル・ボレーに勝ち逃げされてしまった。しかしそれでもトリプルクラウンは堅守。世界のチャンピオンでもあるけど、ノースショアでもジョンジョンがチャンピオンだと再認識させられてます。
ケリーは九分九厘決勝進出を決めかけていたセミファイナルを大逆転で負けたんだからプライドが傷ついたんじゃない。クォーターでカノアに負けたジョーディーも同様だろう。二人とも午前中に行なわれた4回戦でトップ通過したカノアに、二人してやっつけられていたからね。今度こそと万全だったはずのセミのケリーだったんだけど、ヒート最後のクランチタイムにバックドアをカノアにクリアーに決められてひっくり返されて返り討ちにあってしまった。表彰式をジャッジタワーで観戦していたケリーは、どんな気持ちで見ていたんだろうか?
TEXT+PHOTO:S.Omori
波乗りでん助
大森修一/ Shuichi Omori
•1954年生まれ。サーフィンワールド、サーフィンクラシック、サーフファーストなど、1976年からサーフィンメディアに携わってきたオールド ボーイ。サーフィン好きな根っからのサーファーで、サーファーの感情、行動、心理など、サーファースタイルをベースに分析しながら、サーフィンのすべてを 研究するサーフィン総合研究所の所長。