patagonia「FISHPEOPLE」キース・マロイ監督単独インタビュー
Patagoniaがドキュメンタリー映画「FISHPEOPLE(フィッシュピープル)」を発表。
監督は同ブランドサーフィンアンバサダーも担当しているキース・マロイ氏がパタゴニアでは2作目のメガホンをとった。
本格的な販売開始に先駆け実施されたプレス試写会に参加、翌日キース・マロイ監督に単独インタビュー。
なみある?(以下N)
「はじめまして」
キース・マロイ監督(以下K)
「こんにちは!」
N:魚をイメージしたデザインも目を引きますが、映画のタイトルにもなっている「FISHPEOPLE」とはなんですか?
K:この映画を最初に作りたいと考えた時に、海が人間にどのように良く影響しているかと考えていく中で、なんだろう?と思われるような深い名前がほしいと思い作りました。
N:前作はボディーサーフィンがメインテーマだっと思いますが
K:イエス
N:この映画を製作するきっかけはなんですか?
K:前作はボディーサーフィンを通した作品でサーフィン映画の要素が強かったのですが、私が海からもたらされた幸せや楽しさを伝えたくて、今回のテーマを広く海にすることによってドキュメンタリー映画にしました。
N:「FISHPEOPLE」でフューチャーしている人はどのように選んだの?
K:まず仲間のなかから本当に海に関わっているのは誰か?人生が海でまわっているのは誰か?をコンセプトに考え選びました。
まだ会ったこのない方も選びたかったので、更に情報を集め12人の候補を選び、そのなかから6人をフューチャーしました。
N:ちなみに今回フィーチャー出来なかった方はどんな方たちですか?
K:今すぐに思い出すのは、アメリカで一番長い川のミシシッピ-川をメキシコ湾まで泳いだ元海軍の方、この方は川でしたので今回テーマの海には残念ながら合わないと思い諦めました。
その他にはタヒチ島チョープーのローカルの方も候補に挙がりましたが、スケジュールが合わず断念しました。
N:製作期間はどの位かかりましたか?
K:約1年ほどです。
N:製作にあたり特に苦労したのは何ですか?
K:全体的に苦労しました笑
今作はドキュメンタリー調に作りたかったので、しっかりとしたストリーラインを決めず、手探り状態で進めたので、予算や編集、特にスケジュールには苦労しました。
オーストラリアで撮影して直ぐにタヒチに移動して、その後編集と間が無く頑張ったので、全体的に納得感やチャレンジしたなと感じ達成感はあります!
N:前作の「Come Hell or High Water」と、今回の作品を監督して特に意識したことはある?
K:前作はサーフィン映画で、今回はドキュメンタリー映画として製作したので、その辺りの違いは緊張しましたし、意識しました。
N:なぜ今回はドキュメンタリー映画として撮ったのですか?
K:観て面白い映画を作るより、意味が伝わる映画を撮りたかったんです。
プロサーファーを引退して自分の人生を見つめなおした時に、海を通して学んだ事があり、いままで海に接してホント自分の人生は良かったんだなと思いました。
サーフィンやボディーサーフィン、スイムなど長年やっているとアクティビティとしてただやって楽しい以上に精神的にもセラピーや癒しになるのではと思うようになりました。
どんな形でも海に接することの素晴らしさと楽しさをみんなにメッセージとして伝えたくドキュメンタリー映画の手法にしました。
N:試写会で作品を拝見しまして、今回は海を通しての人生を描いてますよね。
個人的な感想になりますが自分は海に遊びに行きたいなと思いました!
K:観た人がそれを感じてもらえる事を目的にしていたので、そう感じてくれてすごく嬉しいです。
N:仕事として海に関わる方、分かりやすく例えるなら漁師とかですかね、だけではなく海を楽しんでいる人達もフィッシュピープルと言えるのではないかと思いますが、この感想は合ってますか?
K:海を楽しんでいれば!みんなフィッシュピープルだよ!
海と人生がつながっている人は幅広いなと思いますし、魅力があるんだと思います。
プロサーファーとして 自分の人生は一生海に関わっていたので、恵まれた人生だったと思います。
今の年齢になると、自分が楽しむより他の人やファミリーに伝えたいと感じるようになり、海の嬉しさをシェアできれば嬉しいですね。
N:次にキースについてお伺いします。キースとパタゴニアはどんな関係ですか?
K:パタゴニアとの関係は12年になりサーフィンアンバサダーとして今では兄弟3人で関わっています。
当時プロサーファーとして数々のスポンサーがあったなかで、まだサーフィングッズを出していない時から商品、会社として尊敬していたので繋がりが出来て良かったです。
環境問題にも取り組んでおり、社員にはサーファーも居るし、何より創設者のイヴォンさんもサーファーなので同じ視点がありました。
また私が生まれ育ったオーハイと言う町はパタゴニアの本社があるベンチュラの近くだったので地元の会社な感じでしたし、その後ベンチュラに住んだ時にイヴォンさんの自宅のご近所だったので、話しが進むのは早かったです。
N:サーフィンはしていますか?
K:波が良ければ入りますし、今でもサーフィンをエンジョイしていますよ!
ただ映画の製作があり、この1年間位はサーフィンをしていないので、今年の夏はサーフトリップに行きたいですね。
N:初めてサーフィンをした時のことは覚えていますか?
K:3~4歳の頃で薄っすらと覚えています。
父親もサーファーで、ボードを押してくれて、その時兄のクリスも居ました。
波は小さかったのですが初めてなのでとても怖かったのです。
ただサーフィンは好きになったんだと思います。
その時の写真が残っていまよ。
自分のサーフィンに自信が持てたのも、ビッグウェーブに挑んだのも10代の頃からですかね、自信を持てるようになるのは大変ですよね。
N:キースにとっての海とは?
K:海は自分にとって大事な存在です。
人生に良い影響がありましたので海に入れるだけでも幸せですし、オレの人生世界で一番恵まれているんじゃないかと思うほどです。
精神的も健康的にも人生を良い方向に進められているので、ホント海には感謝しています。だからこそこの映画を通して海の巣晴らしを伝えたいと思いました。
N:波情報はチェックしますか?
K:もちろんしますよ!SURFLINEとか・・・
ただ最後は自分で判断するけどね。
N:日本のユーザーへひと言
K:自然と繋がるのは大事で、私は海だけど、クライマーやランナーには山だったりと、どんな形でも自然と繋がるは大事なことだと思うので、どんな形でも繋がってほしいですね!
最後にサーフトリップ以外でやりたい事はあるの?と伺ったところ、小さいですが農園をやっているので、家族と一緒にいたいです。と静かに答えられました。
サーフィンやマリンスポーツ好きの方だけではなく、海が好きと言う方にもオススメな映画です是非鑑賞してみてください!