Update:201706.03SatCategory : BLUERマガジン

【第1章】車泊の旅へ|コバルトブルーを求めて編|島根へ

Photos by "moo" kitamura&Local Surfers,Many supporters.
Text by Yoshishiro "moo" kitamura×BLUER


2017 VOL.2 第1章
ー to SHIMANE ー

LANI&MOO
「車泊の旅」コバルトブルーを求めて編。
山口県にコバルトブルーの美しい海があるという。
その1つの地点だけを決めて
それ以外はどこを通るかも
いつ着くかもわからない旅が始まった。
旅人Lani&Moo。
この旅でどんな出会いが
待ち受けているのか。


出発はいつもそうだ。
いても立ってもいられない夜だった。

天候は、あいにくの雨。
通算で、出発時に雨の日の確率はなぜだか高い。雨男なのか? 混雑を避けて晴天以外をおのずと選んでいるのか…。
今回の「車泊の旅」の最大のテーマは コバルトブルーを求めて。
なぜ、このような発想が出たのかといえば、昨年の暮れに訪れた福岡の旅で、見せられた一枚の写真が発端だった。
その写真には、自分にとって"日本海”というイメージにはない「コバルトブルー色」の壮大なロケーションの海が写っていた。
私は即答で行ってみたいと思い、今年の正月明けの長旅の帰り路に、その景色を見て帰路につこうと予定していた。

ところが、当時最大の寒気が迫っており、山間部道中は大雪の恐れがあるとの情報で断念。
強行突破していたら、おそらく遭難するほどの悪天候だった。実際、大寒波は近畿地方まで多くの大雪を降らせていたのだから。

その後、どうしてもその場所が気になり、波もあってサーフィンもできるというその魅惑の海にどうしても行きたくなった。
真夏の酷暑と日本海という地理上、波との兼ね合いもあって、真夏になる前に見ておきたかった。

そんな理由で、今回の「車泊の旅」は「コバルトブルーを求めて編」となったのだったが、今にして思えば前回の旅の帰路にさっと立ち寄るのではなく、じっくりとその土地とふれ合いなさいよ、と用意してくれた贈り物だったのではないか、とさえ思える。

そのコバルトブルーの海は山口県にある。

一気に高速で辿り着きたい気持ちではあったが、ここはあえて行ったことのない島根県経由でチェックインしようと考えた。
もちろん島根県にも興味があり、歴史ある神社や古きよき昭和を感じさせる街並み、そしてまだ見ぬ壮大なロケーションの海や波もあるという。

最初に浮かんだのは出雲大社。古事記にもその創建が記されるほどの古社だ。
BLUER号のナビの最初の目的地を「出雲大社」にセットして、ラニさんとの長旅は幕を開けた。


今となっては、東京から近畿までの距離は遠いと感じなくなった。慣れとは怖いものである。
ひとりでの運転には自信があるものの、さすがに700km近い距離をノンストップで行くのは危険だ。

時間的に急いでいるわけでもないのに、なぜだかはやる気持ちで走行させてしまい、腰痛を悪化させてしまった過去の辛い経験がある。 今回は、そんな経験もあって、途中、相棒のラニさんにも十分に休憩してもらうために、また自分の眠気覚しのために歩くのも必要とあって、何度かサービスエリアで休息をとった。

出雲大社へ到着したころには、運良く雨も止んでいてくれた。

早速、旅の安全とラニさんの健康を祈願して神社内のパトロールを開始した。

ここは由緒ある神社だ。荘厳な社を前にして、この神社にどんな歴史があるのかをもっと知りたくなった。
日本を代表する観光地ということもあり、観光団体のガイドが神社の説明をしていたので近寄り、図々しくも聞いてみようとそばに行った。
しかし集まっている大勢の観光客は外国人。耳をそばだてて聞いたはいいが、言葉がわからずに、無料解説は断念した。

出雲大社の境内の敷地は広大だった。

いくつかの社殿を取り囲むのは何千年も息づいている松の木。並木の素晴らしさに圧倒されながら御本殿へ。
今でも強く記憶に残るのは「しめ縄」のある神楽殿。神楽殿は結婚式が行なわれる社殿ということで、縁結びの神社ゆえの結び、なのだろうか。
立派な「しめ縄」の前で写真に映るラニさんは、どこか嬉しそうでもあった。


出雲大社を後にし、近所のパワースポットであるという「稲佐の浜(いなさのはま)」へ。

大社から真西にあるというこの浜は、どうやら、日本全国のよろずの神々を迎える場所だという。
日本中の神がやってくるという出雲大社を迎えるこの海はとても神聖な場所で、写真のように、浜の真ん中に大きな岩、ここにも神が祀られている。
海というのは実に神聖な場所、そして、ここはサーフポイントでもあるのだ。

この日、波は小さくサーフィンすることは出来なかったが、先を急ぐ我々はこの先に待ち構えるロケーションを求めて、さらに海岸線を走らせることにした。

海岸線は情緒に溢れた昭和な作りの家がポツリポツリとあるだけ。

そんなのんびり感を漂わせる長い海岸線を気持ちよくクルーズしながら、普段味わうことのない島根の独特な土地の空気感に触れ、どこか不思議な安息感が、心に湧き上がるのを感じていた。

海岸線を走らせていると、整備されたサーフポイントではないが、波が立っている場所を数多く目にした。
寂しげにブレイクしている。そんな島根の海に、いつしか、魅了されていった。

この日、この波の音が聞こえる、何でもない場所で、車泊することに決めた。(つづく)


-Special Thanks-
「車泊の旅」のベッドキットをサポートしてくれているのはベッドキッドの老舗メーカー「CARVIN(カーヴィン)」。
このベッドキットを使って20年にもなろうとしている。
いつも快適なのは、ベッドキッドの品質の良さ。ベッドとして十分なクッション性も兼ね備え、収納も十分に備わったな万能キットだ。
そして今回のBLUER号は、ラニさんが動きやすいようにはじめてラニ専用の助手席自体も外してしまい、なんとオールフルフラット仕様‼ これで操縦席とリビングルームの行き来は自由自在。




山口県にあるというコバルトブルーの海を探して旅に出たふたりは、いよいよLani&Mooは山口県へ突入します。次回の「車泊の旅へ。コバルトブルーを求めて編」第2章をお楽しみに。

この特集記事へのご感想や応援メッセージもお待ちしております。またBLUERでは、Lani&Mooの皆様のエリアへの訪問リクエストも受付中!!専用メールへメッセージをお送りください shahaku@bluer.co.jp




(c)車泊プロジェクト|#shahaku Project Team & Special Supporters|CARVIN -カーヴィン |C-PRIME -シープライム| BLOOM -ブルームコーポレーション|真田の台所-サナダのダイドコロ

※このプロジェクトに賛同・協力くださっているメーカー・企業の皆様、旅の撮影にご協力いただいていたLani&Mooサポーター、各地域の皆様に心から感謝申しあげます。
※撮影には多くのローカルの方やサポーターの方の協力により写真や動画を撮影しております。皆様により臨場感を感じて頂くため、要所で同乗による風景撮影をしております。
今後も安全第一で撮影してまいります。