2020年7月1日から、日本では容器包装リサイクル法の省令改正にともない、1日からプラスチック製買物袋（レジ袋）の原則有料化がはじまった。

外に目を向けて見るとこんなニュースが掲載されている。
なんと、夏になる前に北極圏の気温が２５度を越えた！

新しい普通なのか。それとも新しい異常なのか？

本来記事というのはタイトルを補足するものなのですが、この記事はタイトルが全てという事になっています。なんと、夏になる前に北極圏の気温が２５度を越えました！

ロシアのシベリア地方では気温が30度に到達。隣接するカラ海の海氷は、5月としては観測史上最も溶けてしまう事態に。そして、北極圏のあちこちが燃えています。もう異常気象の連続です。

北極圏の暑さが異常

まず北極圏の暑さから。フィンランド気象研究所のミカラ・ランタネン研究員が作ったシベリア西部の猛暑を示す地図を見てみましょう。この地域が北極で爆発的に広がった熱波の中心地になりました。気候モデルによると、この暑さが続くことはないものの、平年よりもかなり暖かいまま推移しそうです。

ランタネン氏は
熱波の主な原因は、晴天が続く大気の流れを可能にするオメガ（Ω）の形をした高気圧が上空に広がっていることです。しかし、最も注目すべき点は、この地域が冬に記録的な暖かさだったからです。雪が降らなかったために、雪を溶かすために使われるはずだった熱が気温を上昇させていると考えられます。

燃え広がる森林火災

陸地では、森林火災が広がり続けているみたいです。衛星監視の専門家であるピエール・マルクス氏は、北極圏で起こっている一連の不可思議な火災に注目してきました。記録によると、火災のほとんどは積雪量が少ないうえにかなり暑くなっているシベリア東部で発生しているのだとか。網目のように走る川や雪が積もっている場所のすぐ近くで火災が起こっている状況は、まさに現在の気候不安定化時代を表しているといえます。

Image: Pierre Markuse (Flicker)

溶け続ける海氷

気候変動の影響が陸地だけにとどまるはずもなく、海洋にも影響が出ています。シベリア周辺の海域にも温暖化は広がって、カラ海では海氷が激減しています。5月前半はまだゆっくりと溶けていたのですが、その後は暖かい空気が海氷の急激な減少に拍車をかけてしまったようです。本来なら海氷が増えるはずの5月としては、氷の拡大が観測史上最も低いレベルになってしまいました。1980年代の氷の増えようを考えると、予想外もいいところ。昔は７月に入ってからではないと、カラ海の海氷は溶けなかった・・・

北極の他の海域でも海氷は減っています。カラ海みたいに記録的なレベルではありませんが、ベーリング海とバレンツ海の海氷面積はいずれもこの時期としては最低レベルでした。

これは今年に限ったことではない

これらの影響は、北極圏全体で繰り返し確認されている気候変動の脅威です。昨年の夏は、スウェーデンの北極圏で気温が３５度近くまで上昇しました。同じく昨年の夏、地球最北端の集落では気温が21度を越えました。グリーンランドは氷が溶ける、燃えるで大変なことに。しかもこれらは昨年起きたことのほんの一部でしかなくて、同じようなことが2018年と2017年にも起こっています。いったいこれが何を意味するのか。

北極の気温は地球の他の地域と比べると２倍の速さで上昇していて、北極圏で起こっていることは全く前例がないのです。あまりにも酷いことが容赦無く起り続けるので、その酷さをどう説明すればいいのか途方にくれています。平年を上回る気温もしばらくすると平年並みに感じられるようになり、記録も次から次へ破られるので「観測史上最も〜な記録」という言葉も軽くなるばかりです。

それでも、北極圏で起こっていることは異常です。記録的な異常気象ばかり起こり続けて意味がわからなくなってきている。世界が足並み揃えて二酸化炭素排出量を削減するために必要なサインであることに変わりはありません。

6月の中旬にはベルホヤンスクという、アラスカ州フェアバンクスのさらに北にある町で、摂氏37.8℃を越えた日がありフロリダ州マイアミと並んだ。とニュースにもなった。

サーファーにとっても北極圏の海氷減少は、かなり気になることで海水面上昇につながる可能性もありそうだ。
海水面が上昇すると、ブレイクしなくなってしまうポイントも出てくるだろう。

毎日のように海をチェックしている私たちサーファーは、実はこの現象にいち早く気づいているのかもしれない。

世界のサーファーが同じ思いで動けばきっと良い方向に向かって行くだろう。

原文は
https://earther.gizmodo.com/it-hit-80-degrees-in-the-arctic-this-week-1843606717