稲葉玲王がパリ2024オリンピック条件付き出場権獲得!コナーオレアリーの日本移籍が承認
NSA(一般社団法人日本サーフィン連盟)は8/23(水)にJAPAN SPORT OLYMPIC SQUAREにて記者会見を実施し、今後のオリンピックの代表選手選考や2024 ISA WSG(ワールドサーフィンゲームス)の日本代表選考やコナーカラサワ・オレアリー日本移籍、2023年世界ジュニア選手権の選考選手について発表した。
この記者会見にはNSA理事長 酒井 厚志、副理事長の佐藤 正麗穂、強化委員長の牛越 峰統、代表監督の宗像 富次郎が参加。
さらには、先日アジア枠で2024年パリオリンピック出場枠を獲得した稲葉玲王も登壇しオリンピックへの意気込みを語った。
「今回パリオリンピック出場内定もらって、凄く光栄に思います。こういうチャンスをくれた連盟に感謝して、オリンピアンとして自覚を持って行動し行きたいと思います。出るからには金メダルを狙っていきたいと思うので、応援よろしくお願いします。」
チョープーの感想について稲葉は、「チョープーは一言でいうと恐怖の波なんですけど、凄い波なので、一生にー本の波に乗りたいです。波が10フィートになった場合でも行くしかないですね!」とコメント。
「外国人選手に負けないパワーとか力強さとかは、いけるなと思っているんですけど、今回のオリンピック会場は波が波なので、気合を入れ直して準備したいと思います。」
東京オリンピックについては、「もちろん悔しい思いはしましたけど、オリンピックにこだわらず、今までやってきたツアーだったり、そういう目標のためにやってきたので、それが結果に繋がったのかなと思います。」
13歳からプロになった稲葉は今までを振り返り、「時間としては一瞬でしたが気持ちとしてはやっとです。頑張れば、我慢すればこういう結果になるだなって思いました。」
チョープーでのオリンピックについて「オリンピックについて未知です。ビーチブレイクなどサーフィンの技で戦うと差はあると思いますが、チョープーはチューブしかないので技の組み立てなどは少なく誰にでもチャンスはあると思います。技術もありますが気合いでも勝てるかなっていうのがあります。今まで海外でやってきたんでチャンスがデカいですし全然戦えると思います。」とコメントした。
「ハワイとかだと近いですが、日本にはまずないような波なので慣れているというのはアドバンテージです。できるだけ時間をおおいて来年とかも行けるのであれば行きたいです。その場所に慣れるてるのは大きいです。」
稲葉がチョープーを初めて訪れたのは15か16歳の時、そこでパドルで行けるマックスのサイズを経験したが、その時は海に入ったが本当に恐怖で体が固まり波の乗りに行くことができなかったと語った。波の上にはいるけど、そこから下に降りれない状況だったそうだ。それがトラウマでもあったがその中でハワイや色々な国で大きな波を経験。3月のチョープーでの合宿は何回かそれなりのサイズをやり「自分的に全然いけるかなと思いました。後はそれをもっと慣らしていくのが大事だと思います。」とコメントした。
会見では多くの報道陣に囲まれていたが、1人1人に対し親身に笑顔でインタビューに応える姿が印象的だった。
男女3名が条件付きでパリ2024オリンピック出場権獲得
パリ2024オリンピック出場権獲得について、女子は2023ISA WSG(ワールドサーフィンゲームス)において松田詩野がアジア枠最高位で条件付き出場権を獲得している。
出場枠は最大3枠まで可能で2024年ISA WSG7位入賞で1枠、さらに国別1位で1枠の合計3枠を目指す。
男子について、アジア枠最高位の五十嵐カノアがこの度WSL 2023年CT(チャンピオンシップツアー)の年間ツアーランキンングでオリンピッククオリファイ10位以内を確定し、CT枠にて条件付き出場枠を獲得した。そのため五十嵐カノアが2023年WSGで獲得したアジア枠1位条件付き出場枠は、2位の稲葉玲王に繰り下がり条件付き出場枠を獲得した。
NSAの強化部として3選手を2024 ISA WSGプエルトリコ大会へ日本代表として選出する意向だ。
パリ2024特定強化指定選手発表!
パリ2024特定強化指定選手についてNSA理事長の酒井から、2次選考をする上で昨年11月から今年の5月末に申請した2次募集選手を含めた全ての映像を採点、男女合わせて40名以上、100本以上のライディングを採点し、その中からチョープーで戦える可能性の高い選手、男子は7名、女子は5名と第1次選考より少ない選出をしたと発表。
選考委員会では送られた動画、過去の実績、各大会での活躍、プエルトルコやチョープーの波で勝てる可能性のある選手を総合的に判断。
パリ2024特定強化指定選手 男子は7名:
1 五十嵐 カノア
2 伊東 李安琉
3 稲葉 玲王
4 大原 洋人
5 コナー・カラサワ・オレアリー
6 村上 舜
7 脇田 泰地
パリ2024特定強化指定選手 女子は5名:
1 都筑 有夢路
2 都築 虹帆
3 前田 マヒナ
4 松岡 亜音
5 松田 詩野
2024 ISA WSG(ワールドサーフィンゲームス)の日本代表選考基準
強化委員長の牛越 峰統がISA WSGの選手選考を発表。
①&②パリ2024オリンピック条件付き出場権獲得者として男子は五十嵐カノア、稲葉玲王、女子は松田詩野が決定。③推薦枠は選考会のみの決定ではなく2023年現在の各種大会の順位も加味して選考される。
日本の代表選考会については2024年パリオリンピックの現在の選考状況やタヒチ チョープーでの特殊な波での大会を目指す過程において、NSAとして日本代表を選抜するJapan Open of Surfingの開催を断念した。しかし、現在の選手のコンディションや、クオリティーのチェック、試合でのパフォーマンスを図るためにも試合形式の選考会は開催することを発表。
この選考会を持って2024年ISA WSGの補欠選手を決定する。日程はまだ調整中だが2023年12月開催で予定しているとのこと。大会会場は現時点で協議中。
※対象は上記にある2024年特定強化指定選手となるが既に条件付きで出場権を獲得している選手と2023年CT選手は選考会には出場せず日本代表入りとなる。
選考会の対象選手は8名
男子は伊東 李安琉、大原 洋人、村上 舜、脇田 泰地
女子は都筑 有夢路、都築 虹帆、前田 マヒナ、松岡 亜音
※選考会での優勝者が③推薦枠と決定とするわけではなく、2023年現在で過去のWSGの順位、WSLの成績、選考会でのスコアなど加味してチョープーの波に対応できるのか見据えて選考される。
コナー・カラサワ・オレアリーの日本移籍が決定
2023/2/23にコナー・カラサワ・オレアリーが直接国籍移籍変更の意志を示す書類がNSAの方へ送付。3/6 NSAでは理事会承認を経てISAへ書類を提出。 4/7 ISAより条件が提示され、本人へ意思確認をした。6/6本人より正式に移籍確認手続きを進めていただきたい連絡があり、ISAへ申請。 7/18にISAより承認、よってコナー・カラサワ・オレアリーは日本代表選手としてISA WSGに出場する資格を獲得した。
コナー・カラサワ・オレアリーについてISAの方にいつから日本の国籍、CTの大会の方でもいつから日本になるのか確認中とのこと。
記者会見の会場には来れなかったコナーだが、ビデオでメッセージを残している。
2023 ISA WORLD JUNIOR SURFING CHAMPIONSHIP 世界ジュニア選手権
2023年11月24日(金)〜12月3日(日)までブラジルのリオデジャネイロで開催される2023 ISA WORLD JUNIOR SURFING CHAMPIONSHIP 。
NSAではこの大会に向け日本代表選手を派遣する。東京2020オリンピックでは40人のオリンピック選手の内、33名がこの大会に出場している。その内16名は世界ジュニア選手権でメダルを獲得している。
過去の大会ではCTで活躍するフィリッペ・トレドやガブリエル・メディーナ、女子ではステファニー・ギルモアなど錚々たる選手が出場。この大会で国別優勝を目指すための日本代表U18とU16の男女3名ずつ計12名が発表された。
NAMINORI JAPAN日本代表選手
【U18boys】
小濃来波(おのうらいは)
岩見天獅(いわみてんし)
渡邉壱孔(わたなべいっこう)
補欠佐藤利希(さとうりき)
【U16boys】
小野里弦(おのりお)
岡野漣(おかのれん)
髙井汰朗(たかいたろう)
補欠足立海世(あだちかいせい)
【U18girls】
松岡亜音(まつおかあのん)
佐藤李(さとうすもも)
庄司莉花(しょうじりか)
【U16girls】
鈴木莉珠(すずきりた)
池田美来(いけだみらい)
登坂祐妃(とさかゆうひ)
補欠清水ひなた(しみずひなた)
2023波乗りジャパンの予定について
2023波乗りジャパンの予定について代表監督の宗像 富次郎より説明された。
パリ2024オリンピック大会に向けてタヒチの合宿を9月の末から10月の頭に実施する。
またこの時期、9月の末からU-16ジュニアの強化指定選手を対象とした合宿を宮崎県木崎浜で行う。キッズは勉学に集中してもらうため除いている。このジュニアの合宿には金メダリストのカリッサ・ムーアの父である特別コーチのクリス・ムーアを招集。
若い年代よりサーフィン競技をもちろん、そこに対する姿勢、人間欲を高めていけるよう1人でも多くの選手に持ち帰ってもらいたいという目的が込められている。
クリスはカリッサの幼少期からコーチングをしており、世界タイトル、オリンピック金メダル獲得に大きく牽引してきた。日本の若年層にもより良い刺激と効果的なトレーニングを期待しているとのこと。
また12月には選考会も考えていて、詳しい日時や場所は調整中。
▼NSA(一般社団法人日本サーフィン連盟)
https://www.nsa-surf.org/