今季、日本最高峰の“沖縄台風ストーリー” – 堀口真平
この夏、タヒチから帰った僕は足を痛めていた。数週間何も出来ずにじっとしていた。やっと何とか歩けるようになって来た頃、ひとつの台風がやって来た。「このコースは、あのリーフが立つかもしれない……」と思い、僕は沖縄と連絡をとる。
「いいんじゃない〜」と先輩。
僕はサーフィンしたことないそのリーフ(アカマタではない、もうひとつのシークレットリーフ)のことがずっと気になっていて、足も悪いし、サーフィン出来ない今の状況で何が出来るかと考えた結果、僕はその『波とリーフ』を見に行くことにした。
「観るだけでも勉強になるし、次につながる」と思い、スウェルに間に合うように関西空港から一路、那覇空港へ。
そして、波を見に行くと…… そこには信じられない光景が! 10〜12フィートのシリンダーバレルが大砲のようなスピッツを吹き、まるでGランドのような光景になっているではないか!!
凄すぎて、僕は直ぐに「行きましょう!」と言った。
しかし、その波に入るのは僕ひとり。そしてそのブレイクは沖合2.5kmほど……
しかも、ローカルの人に「ココの海は流れが強くて危ないから、今度船を出せる時にしよう。しっかりサポートするからさ」と言われ、僕もローカルをリスペクトし、あえなく断念。
このポイントは次の機会に、ということになった。
しかし、ここのポテンシャルは素晴らしいモノがあり、次のザ・デイが楽しみだ。
その数日後、次の台風が発生。
フォトグラファー木本氏より連絡があり、「アカマタいくぞ〜」とのこと。
僕はちょうど沖縄にいたので行くことに。
今回はいよいよ大野マー君も来沖とのことで、楽しくなるな〜と思っていた。
マー君からも連絡があり、「ヨロシク!」とのことで、集合し、いざアカマタへ。
今回の取材は、アメリカのサーファーマガジンの取材ということもあり、元WCT選手のデーン・ガダスカス君も来た。
そして、ビッグウェイバーのコール・クリステンセンさんまでもが。
素晴らしいメンツでのアカマタ・アタックなので楽しみだった。
アカマタポイントはアウターリーフなので、ジェットスキーなどのフォローアップが必要となる。パドルで行けない距離でもないのだが、帰って来るのに時間がかかるために、もし何かあったら危険である、とのことでジェットスキーを用意している。
沖縄にはこのようなポイントがたくさんある。
危ないために皆サーフィンをやらないのだ。正しい判断であると思う!
結論から言うと、WCTのデーン君が車椅子で帰ったんだから……
あんなに上手な人でも怪我してしまうような危ない波。
しかし、危ないのを解っていてもサーフしたくなるような美しい波。
何とも言えない妖艶さがある。
そのアカマタポイントでのセッションは危険を伴いながらも素晴らしいモノとなった。
スリリングなテイクオフからのボトムターン、チューブへのプルインは気合が入ってないと出来ない。太平洋沖の台風が育てたそのウネリはエネルギーの塊そのものであり、その沖から来るウネリの速さも半端ではなく、そのメチャ速いウネリが沖縄独特のリーフに急激に当たるため、波の掘れ上がり方も素晴らしい。基本的にオフショアが強く、生半可なパドルでは乗れない波だ。
そのイカツく素晴らしくもあり、まさに妖艶な波を最高のサーファー達がサーフする。
今回のセッションの醍醐味はココにあると思う。
日本最高峰セッション。
その様子は以下でご覧ください!
NAOYA KIMOTO / SURF REPORT | surfday.tv 10/15 Okinawa Day
NAOYA KIMOTO / SURF REPORT | surfday.tv 10/23 Okinawa Day
BILLABONG PASSION
来年はもっと攻められる環境を作って攻め込みたいと思いますので、スポンサーの方々、ローカルの方々、今後ともよろしくお願い申し上げます!!
堀口真平
▼もうすぐ申込み〆切▼
・気象予報士による「波を当てる気象講座」11/27(水) @東京・代官山
・気象予報士、波予報士が教える「波を当てる気象講座」12/1(日) @愛知県・伊良湖
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