タイトル争い渦中の二人、ケリーとミック明暗を分けたDay2
Photo: Jeremiah Klein
「メイクできればパーフェクト10を出せたレフトが2本あったんだよ。」とケリー。「悔しいね…」。とはいえ、早くもクォーターファイナルへ駒を進めた。
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現地時間の12月10日、ASPワールドツアー最終戦「2013 Billabong Pipe Masters」は再開となった。
大会2日目はスウェルがシフトした影響からパイプラインらしい6feetの素晴らしいバレルが出現。初日のバックドア同様にパイプ側でも高得点が続出する展開となった。
まずはラウンド3。ここからはシード選手が登場。Day2でまず注目を浴びたのは、ラウンド3ヒート5のジョンジョン・フローレンス(HAW)VSガブリエル・メディナ(BRA)の一戦。
大会初日にディープなバレルをスコアし、さらにパイプラインでビッグなアーリーウープエアをメイクしてしまったガブリエル。対するはパイプラインをホームとする若手筆頭のジョンジョン。スタイルこそ違えど、現在ワールドツアーを賑やかす、新世代マニューバーの申し子のような存在の2名によるバトルだけに、多くのギャラリーの視線が釘付けとなった。
この勝負は前半ガブリエルがリードを奪い優勢に立ったが、後半じっくりと波を選んだジョンジョンのローカルナレッジが炸裂。終了間際に9.83を叩き出しガブリエルを撃沈した。
そしてもうひとり、注目を集めたのはヤディン・ニコル(AUS)。ラウンド4で猛チャージを魅せ、ディープなバレルを華麗にクリアし、パーフェクト10! 会場を大いに沸かせた。
そして目の離せないあの二人もついに登場。まず12度目のワールドタイトルがかかったケリー・スレーター(USA)は、ラウンド3で2014WCTルーキーのミッチ・クルーズ(AUS)、ラウンド4でミゲル・プーポ(BRA)、セバスチャン・ジィーツ(HAW)と対戦。各ヒートを見事な試合巧者ぶりでこなしトップ通過。ケリーはラウンド5をスキップしてクォーターファイナルに駒を進めた。
一方、現在ASPレイティング1位、カレントリーダーのミック・ファニング(AUS)は、ラウンド4でジョンジョン・フローレンス(HAW)、ナット・ヤング(USA)と対戦。しかし、ここでミックは若手2名の前にスコアを伸ばすことができずまさかの敗退。その結果、敗者復活戦となるラウンド5へまわることとなった。
なお、ケリーがタイトル獲得するためには、Day3の第1ヒート、ラウンド5ヒート1、ミックファニング VS CJホブグッドでミックが負け、ケリーが優勝というシナリオが必要。ここでミックが勝ち、そのままクォーターも勝ちあがればミックの2012ワールドタイトルが確定する。このミックが生き残りをかけた一戦は誰もが注目するところだろう。
サーフラインによる公式フォアキャストによれば、現地12/13(金)午後くらいから新たな北西スウェルによりサイズアップ傾向となり、12/14(土)にはノースショアが最高のコンディションに達すると予想されている。
究極の舞台に豪華なキャスティング、さらに新たなスウェル、すべてが整うのはもう間もなく。ミックVSケリー、ワールドタイトルの行方、Day3に何かが起こることは必至だ。この世紀の瞬間をお見逃しなく。
◆ライブ中継はこちらから↓
http://www.vanstriplecrownofsurfing.com/billabongpipemasters2013/live