マスターズは今日も延期となりました
いきなりサイズダウンしたパイプライン。マスターズは今日も延期となりました。
コンテストが延期になるのは今のうちならかまいません。
スケジュールに余裕があるからグッドウェイブが入ってくるまで待てばいいんです。
しかし日を追うごとに数を増すブラジリアンギャラリー達の熱気は待ったなしに膨らんでいます。
それはビーチからこぼれんばかりの勢いで、異国の地でなければ今にも踊りだすんじゃないかと思えるくらいです。
でん助のネガティブ的見方では、ビーチのあちこちにブラジル国旗が目立つし、コーヒー色の肌をしたビキニのオネイサンのお尻の数も普段では見られない多さです。このままコンテストが進んでガブリエルが世界チャンピオンを決めたとたんビーチは大噴火!プロサーフィン史上初めてのブラジリアン世界チャンピオンが誕生した瞬間の大絶叫!ブラジリアンギャラリーの夢は日ごとに膨らむばかりのはずです。
世界チャンピオンは当たり前! 返す刀でパイプラインマスターズも頂いてしまえ!!ブラジリアン達の熱い叫びがでん助には聞こえてくるんです。
また一方、ガブリエルとチャンピオンを争うミック・ファニングの叫びもでん助は感じています。
ファイナルになる前にガブリエルを撃墜して自分が優勝するんだとミックは本気です。それがビーチで見る表情と乗り込んでくる波のハードさからも本気度が伝わってくるんです。
マスターズが開幕してからミックが見せたバックドアそしてパイプラインでのライドの一つ一つに、今までミックに感じた事がない本気のオーラを感じているのはでん助だけではないはずです。
そしてもちろんハワイアンの人々も負けてはいません。大騒ぎするブラジリアンをアロハの精神でクールに見守っていますが、ジョン・ジョンにすべてを託してマスターズで優勝してもらい、ハワイがナンバー1である事をブラジリアンに突きつけるつもりでいるんです。
2回戦の大活躍でキングケリーが怪我からの復活を証明してきた事でタイトルレースはいよいよ大詰め。ガブリエルの圧倒的有利にかわりはないが、そこにパイプラインマスターズのタイトルが重なることで勝負はさらに面白くなってきた。
Text、Photo/サーフィン研究家 大森でん助