サーフィン・フォトグラファーという表現者
Photo: Chris Burkard Photography
この写真をシューティングしたのはクリス・バーカード。
カリフォルニアを拠点に「SURFER」のカバーを飾るなど、サーフィン・フォトグラファーとして活躍。
彼の有名な北極圏での写真をネット上で目にした人も多いことだろう。
その彼がさまざまなジャンルの学術やエンターテイメント、テクノロジー、アート、デザインなど、各分野の人物がプレゼンテーションを行なうアメリカのカンファレンス「TED」に3月に登場したが、このほど、その映像が公開された。
via:TED -The joy of surfing in ice-cold water-
そのプレゼンテーションを聞けば、彼が他のサーフィン・フォトグラファーとは一線を画す存在であることがわかる。
サーフィン・フォトグラファーといえば、常夏のサーフポイントでのフォトシューティングを想像するが、
彼は誰も行かないような極寒の地、ロシア、ノルウェー、アラスカ、アイスランド、チリを旅し、写真におさめている。「究極の波」を求めて。
So, surf photographer, right? I don’t even know if it’s a real job title, to be honest.
「サーフィン・フォトグラファー? 正直なところ、それが正しい肩書きなのかはわからない」
サーフィン・フォトグラファーとは、サーフィンの写真を撮る、というシンプルな職業であるが、彼はそのワクに収まることはないだろう。
世界のトッププロサーファーたちが、世界中の最高峰の波にチャレンジし、メイクし、そのパフォーマンスを「競技」という形式で表現するのなら、
彼はカメラという道具を使って、その一瞬を切り取る「表現者」であり、また世界の極限の地に挑む「冒険家」である。
Photo: Chris Burkard Photography
And I realized, all this shivering had actually taught me something:
In life, there are no shortcuts to joy.
「人生において、喜びを得るのに近道なんて無い」
よく聞くこんなフレーズも、彼の作品を見れば納得せざるを得ない。
Photo: Chris Burkard Photography
クリス・バーカード。
表現者であり冒険家。
彼の飽くなき、類を見ぬサーフィング・フロンティアスピリッツ、その視点が今後も「写真」という形で表現されていく。
それは、ある意味でサーフィンの歴史において偉大なるサーファーを生むことと同様に、未知の世界が視覚化されていくゆえの「大きな財産」でもある。
そんなクリスのプレゼンテーション。彼のサーフィングスピリッツはほんとうに素晴しい。ぜひ一度聞いて欲しいと思う。
映像再生は▼画像をCLICK!! https://www.ted.com