Update:201505.21ThuCategory : BLUERマガジン

世界中を虜にし続ける「剣玉-KENDAMA-」の現在と未来

ここ数年、スケーターの間で爆発的に広まった剣玉(けんだま)。
その広がりはアートにまで発展している。

まず、剣玉の魅力は一体なにかを探ってみよう。

photo by Bartolomej Jahoda

剣玉は江戸時代に生まれ、そこから大きくは形を変えずに親しまれてきた。

90年代後半に生まれた者は、もしかしたら馴染みのない方も多いかもしれないけれど
昭和生まれや平成の元年あたりの人は子供の頃遊んだ事のある遊び道具の一つだと思う。

お子様ランチのオマケで付いてきたりもした。懐かしい。
慣れ親しんでいたベーシックな剣玉といえば、球の部分が赤で他の部分は木がそのままの色で残っている、そんなシンプルなもの。

それが、最近の剣玉を見て驚いた。

実にカラフルで柄も様々。

鑑賞用に集めるのも面白いんじゃないかと感じてしまうほどの豊富さ。
これは剣玉を面白く感じる一つの要素になっているとも言える。

様々なアーティストがペイントを施し、合同展示が開かれるほどの大きな要素として剣玉が選ばれた。

昨年10月、新宿高島屋にて日本けん玉協会との協力で「けん玉アート展」が開催されたばかりで、参加したアーティストはイラストレーターの花井 祐介、独特な世界観を持つBAKIBAKI、世界で人気な澁谷忠臣など総勢13名の個性溢れる剣玉が展示販売されたのは記憶に新しい。しかも全て完売。
時期を同じくして、東京のUltra Super New Galleryで開かれた「AROUND THE WORLD “What the Dama!?」の展示では、72組のアーティストがペイントしたけん玉展示も行われ、オープニングには400人以上来たことからも、その人気を伺い知ることができる。

先日は、大阪で「世界のけん玉shop」が開かれ、terraけん玉プロメンバーも来日し大人気だったようだ。

photo by rltherichman

まだまだ続くけん玉人気。面白さは技の多さにもある。

その数3万以上。それを組み合わせて繋げていくのだけど、技の多さには驚き。

その自由な技の中から、自分で技を決めて構成していく感覚がスケートに似ている。足の動きも技に向かう途中や着地する時のスケートの動きにそっくり。
溜めのタイミング、バランスをとる感覚、集中力。どれも通じるものがある。

何よりスケーターは、遊びを見つけるのが本当に得意。
そして、それを真剣にやる。
なんでも有効活用するその姿勢は、見ているこちらも気持ちがいいぐらいだ。

だから彼らから始まった「けん玉の再来」が、かっこいいものに見えてしまうのかもしれない。