マスターズ決着。ブラジル旋風ますます強し、デ・スーザ完勝で新世界王者に!
パイプラインマスターズに優勝し凱旋するアドリアーノ。
決勝日はギャラリーが期待したパイプラインコンディションとはならなかったが、
念願の世界チャンピオン獲得に向けたアドリアーノの闘志は微塵も揺るぎなく
クォーターファイナルで難敵ジョシュ・カーを最後の1本で逆転。
続くセミファイナルではメイスンに仕事をさせずに勝ち上がり、
とうとうミックを追い越してチャンピオンを決め、
さらに勢いに乗ってファイナルではガブリエルさえも撃破。
完全優勝で自らの新世界チャンピオン獲得に花を添えた。
家族の不幸を乗り越えて健闘したミック。
4度目のチャンピオンに執念を燃やしたがブラジリアンの壁に阻まれて涙をのんだ。
すでに34歳となったミックだが、まだまだサーフィンはトップクラスをキープしているだけに、来シーズンの巻き返しに期待したい。
ノースショアにおけるローカルサーファーの貴公子メイスン。
ラッキーチャンスを得て繰り上がりで本戦に登場するや、7’6’’のメイヘムを巧みに操りタイトルレースを左右する台風の目となる活躍を見せた。
1982年にパイプマスターに輝いた父親マイコさんに続き、パイプマスターズ史上で初となる親子優勝を期待して、でん助は熱い声援をおくり続けていたんだけどなー。
でも、ハワイアンの意地はメイスンが充分に見せてくれた。
マハロ、メイスン!
45回を重ねたパイプラインマスターズ史上で初めてのブラジリアン同士の決勝戦。 そしてアドリアーノが世界チャンピオンとブラジリアン初のパイプラインマスターズ。 さらにガブリエルがこれまたブラジリアンとして初のトリプルクラウン獲得。 まさにブラジリアン旋風はサーフィン世界を席巻する勢いである。Photos by WSL
波乗りでん助
大森修一/ Shuichi Omori
1954年生まれ。サーフィンワールド、サーフィンクラシック、サーフファーストなど、1976年からサーフィンメディアに携わってきたオールドボーイ。サーフィン好きな根っからのサーファーで、サーファーの感情、行動、心理など、サーファースタイルをベースに分析しながら、サーフィンのすべてを研究するサーフィン総合研究所の所長。