one decade -10年先も使いつづけるシルバー
one decade -10年先も使いつづけるシルバー
Photos & words by Naoko Tanaka
人が老いることを「シルバー」というが、これは白髪から由来するという。
銀細工の「シルバー」もまた、人の“老い”と同じように、経験を重ねた分だけ深みが刻まれ、魅力的になっていく。
人も銀細工も、よく言ったもので「シルバー」とは”深み”なのだという。
シルバージュエリーは硫化して黒くなることがある。金額もカジュアルで身につける頻度が多いのか紛失も多い。だからいつも展開が早く、そばに居る時間は短くはかないシルバー。
ある日、職人のシンジさんに教えられる。
「いいシルバーってね。使えは使うほど、味が出てね。これがいいんですよ。」
シルバーには純度があり、純銀にその他の金属を混ぜると「硬度」が増す。その分カタくて傷がつきにくいが、他の金属が混じっているために「白銀」ではなく黒くなる。
一方、完全なる純銀は「白銀」に輝きSV1000とも言われるが、純度が高過ぎて柔らすぎてしまいアクセサリーとしては比較的、機能を果たせない。
その中でも958 Britannia Silver(958ブリタニアシルバー)と呼ばれるのは純銀の割合が95.8%のものを指すという。よくあるシルバージュエリーからすれば、この純銀の割合はとても高いのだという。
1000は柔らかすぎて機能しずらいが958は機能する。だが純度が高いから高価でもあるし、柔らかさも備えている。そこが「シルバー」が”深み”となゆえんだ。
人は経験を積んだ分、深みとなって魅力的になる。細かい傷を背負ったシルバーは、経験の数でもある。
変化しないプラスチックが無味乾燥として味気ないように、硬くて何も変化しない無機質なジュエリーもある。
「いいシルバーってね。使えは使うほど、味が出てね。これがいいんですよ。」
安くて硬くて不変的で安価なシルバーは、それもそれで頑丈だ。だが、深みと味を出す純度の高いシルバーを大人は選んでみる。そして経験を積んで細かく刻まれるシルバーとともに生きていく。
10年先も使い続けるシルバー。
まさに自分の歴史になるのである。
95.8%という高純度で作られるシルバー。1つ1つ手作業で丁寧に仕上げられる
(左)シルバージュエリーのヘッドは型を作ることから始まる。緑色のロウ細工でかたちを決めていく。(右)シルバージュエリーを作るために欠かせない道具が並ぶ
銀職人の直井新治さん。シルバージュエリーにこだわり作り上げる究極のクラフトマン
BLUER SILVER JUERLY
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ブルアーシルバージュエリー |サーファーズアイコンシリーズ
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